目次
・ポイント
- 発症から3ヵ月以内のDMARsでの治療が望ましいため¹、出来るだけ早くRAと認識することが重要。
- 診断基準は存在せず分類基準のみ。臨床的に1関節以上の関節腫脹+鑑別疾患の除外によりACR-EULAR criteriaを適応する¹。
・なぜ早期治療が望ましいのか?
- 早期のDMARs開始により関節構造の破壊とその進行が抑制され、機能予後が良好である¹。
・疑う
- 1関節以上の関節腫脹あり。特にMCP/MTP関節であり、squeeze test(MTP関節まとめて握る)が有用。その他に参考にする病歴は朝の30-60分以上のこわばり、関節リウマチやSLEなどの家族歴、喫煙歴や歯周病(RAのリスクファクター)。
- RA以外の鑑別疾患の除外
→結晶性関節炎、乾癬性関節炎、PMR、RS3PE、血管炎、抗ARS抗体症候群、シェーグレン症候群、ウイルス感染(パルボウイルスなど)、変形性関節症(OA)、更年期。マイナーなものとしてはヘモクロマトーシス、傍腫瘍症候群など。
・検査
- 血液検査(RF、抗CCP抗体、CRP、赤沈)、関節X線
- 関節エコー(習熟が必要)、造影MRI
・鑑別疾患除外のポイント(簡潔に)
- 結晶性関節炎はX線で石灰化、穿刺で結晶を証明
- 乾癬性関節炎はDIP関節を含む。爪の点状陥凹(7-9割で爪の病変)、皮疹(角化性紅斑)、乾癬の家族歴など。
- 反応性関節炎は関節外の感染症が先行もしくは同時に存在する
- 慣習的にChlamydia trachomatis、Yersinia、Salmonella、Shigella、Campylobacter、Clostridioides difficile、Chlamydia pneumoniaeを指す。その他の細菌やウイルスも感染後の関節炎を起こすこともあるがこれらは反応性関節炎とは呼ばない。
- 通常はこれらの感染後1-4週間後に非対称性の多関節炎(特に膝や足首などの下肢)が見られ、腱付着部炎、仙腸関節炎などが見られる。筋骨格系以外の所見としては眼病変(多くは結膜炎、稀に前部ぶどう膜炎)、口腔内粘膜潰瘍、泌尿生殖器関連(尿道炎症状(排尿困難、排尿時痛)など)、乾癬様の爪の変化、皮膚病変(膿漏性角皮症、環状の亀頭炎)²
- PMRは造影MRIで関節滑膜だけではなく、軟部組織にも炎症が存在する。
- SLE、抗ARS抗体症候群、シェーグレン症候群、血管炎、RS3PE(今回この項目の詳細は割愛)
- ウイルス感染は病態としては反応性関節炎に似ているかもしれないが2-3ヶ月で改善することが多い。
- OAはDIP関節含む、朝のこわばりあるが15分使うとむしろ痛んでくる。
- 更年期も紛らわしい場合があるが、関節炎ではない。
※これらはNSAIDsである程度良くなる病態が多いがRAは改善に乏しいというのも鑑別に使えるかもしれない。
・2010ACRとEULARの分類基準
- 2014年systematic literature reviewによると感度0.82(95%CI 0.79-0.84)、特異度0.61(0.59-0.64)¹
- 1 関節以上で滑膜炎があり RA 以外で説明ができないなら適応する¹
・参照
1. Di Matteo A, Bathon JM, Emery P. Rheumatoid arthritis. Lancet. 2023 Nov 25;402(10416):2019–33.
2. UpToDate
